############################## # The Walker's Map of OXFORD # ############################## ■平原のなかを蛇行して流れるテムズ川。まるで網の目のように絡み合う水路の周りには、見渡す限りの肥沃な大地が広がります。 ■オックスフォード、牛の渡る浅瀬。テムズ川とチャーウェル川が合流するこのあたりは古くから交通の要所でした。 ■やがて中世になると緩やかな丘陵地帯の上に街が形成されていきました。 ■13世紀頃には多くの修道院が建てられました。当時の修道院は学問を探求する場所でした。知識を求める者たちが、ヨーロッパ中からここに集まってきました。 ■森と草原と川にかこまれたオックスフォードは、散歩をしながら思索にふける場所に恵まれた街です。 ■数百年も前から続く時の流れは、今も変わりません。まるで古い石畳の足下から、新しいアイデアがどんどんわいてくるような気がします。 ■あなたもぜひオックスフォードを散策してみてください。 【街の散歩道】############################## オックスフォードのふるい町並みを散策し、最後にAshmorlean 博物館に立ち寄ります。 ■Gloucester Green バスターミナルの隣の広場では、毎週水曜日に生鮮食品、木曜日に骨董品のオープンマーケットが立ちます。 ■映画館の横を抜け、George Street を東にむかいます。Waterstorns という本屋の角を南に曲がり、歩行者天国の Cornmarket Street に入ります。 ■ここが街の中心部です。普段からにぎやかな通りです。休みの日にはたくさんの街頭音楽家たちが現れます。 ■Carfax Tower がある交差点を東に折れ、バス通りの High Street を100m ほど進みます。 ■道の北側にあるのが、オックスフォードの生鮮市場、Coverd Market です。少し中を歩いてみましょう。生鮮食品のお店と並んで、おいしそうなクッキーのお店やケーキ屋さんがあります。 ■市場で遊んだら反対側の Market Street に抜けましょう。ここを東に歩き、石畳の Brasenose Lane を抜けると急に視界が開けます。中央の巨大な丸い建物が、大学図書館の閲覧室 Radcliffe Camara です。 ■その南側にある塔が、St Mary the Virgin 。教会の中を見せてもらいましょう。そしてぜひこの塔に登ってください。暗い螺旋階段を行くと、塔の上からは街の全容が一望できます。一階でちょっとお茶を飲むのもよいでしょう。 ■St Mary the Virgin から降りたら再び、High Street にでます。The Queen College の前をすぎると北側に Queen's Lane の小道が現れます。この道は大学のカレッジの隙間をくねくねと曲がりながら進みます。壁沿いの彫刻がとても奇妙です。 ■道の途中で、New College への入り口があります。この中には昔の City Wall に囲まれた静かな庭園と古い回廊と教会があります。ぜひ入ってみてください。 ■Queen's Lane は、途中で New College Lane と名前がかわります。やがて「ためいき橋 Bridge of Sighs 」が見えてきます。そのすぐ手前の右手に小さな路地があります。 入ってみましょう。どんどんいくと中にパブがあります。ここにはベルギービールがおいてあります。ちょっと休憩。 ■来た道の反対側に抜けると、Holywell Street にでます。目の前の The Music Room は有名なコンサートホールです。道を西に進むと広い Broad Street にでます。大学図書館やBlackwell という大きな本屋さんがあります。北側の Trinity College の庭も広くてきれいです。 ■Magdalen Street を北にあがります。200m ほどいくと、Ashmolean Museum が見えてきます。今日の散策はこれでおしまいですので、時間の許す限り見学してください。 Beaumont Street をすすみ Play House をすぎれば、博物館からバスターミナルまではもうすぐです。 【川の散歩道】############################## Oxford 運河を歩き、Port Meadow 氾濫原にでます。帰りは Thems 川の小道を戻ります。 ■川沿いの小道は、とてもステキな散歩道です。ここには四季折々の楽しみがあります。Hythe Bridge Street を駅の方向に歩くとすぐに川にかかる Hythe 橋に出ます。Oxford 運河の入り口です。川べりに降りてみましょう。 ■運河には船の上で水上生活をしている人たちがおり、色とりどりの船が並んでいます。木漏れ日の続く散歩道を歩きます。この道はここから何十キロも続きます。運河からテムズ川に出るための小さな水門があります。水門の上のかわいらしい橋を渡ります。 ■さらに川沿いの道を歩きます。St. Barnabas 教会の時計台を右手に見て、一つ橋を抜け、二つ目の煉瓦の橋のでうえに上がりましょう。このWallton Well Road が街からテムズ川の氾濫原 Port Meadow に抜ける最短距離です。道を西にむかいます。鉄橋を渡り坂を下ると・・・。 ■広大な景色が目の前に広がります。はるか5キロ先のWolvercote まで続く草原です。牛や馬が静かに草をはんでいます。 ■冬は水が入り、寒い日が続くと天然のスケートリンクになります。 ■春には、一面にキンポウゲの花が咲きます。 ■長い夏の夕刻を川辺をすごすのはイギリス生活の至福です。 ■荒涼とした秋の孤独も味わってみてください。 ■草原の散策が終わったら。Thems 川の方に行ってみましょう。たくさんの船が停泊しています。橋をわたって川沿いを北にむかい、さらに赤色の Reinbow Brigde をわたります。 この辺はカヌーやレガッタの練習風景がよく見られます。 ■牛止め柵を越えて少し行ったところを西側に入ります。まるで森の中の迷路のような小道をすすむと・・・・そうお約束のパブです。ここでまた少し休憩しましょう。すぐ近くでイチゴつみも楽しめます。 ■帰りは、Thems Footpath を川沿いを戻りましょう。先ほどの氾濫原からの出口をまっすぐ進みます。ここはFiddler's Islands という細長い島です。Thems 川とともに続くこの道も非常に長い遊歩道です。水鳥にパンなどをやりながらのんびりと歩きましょう。 ■しばらく歩くと道がふたつに分かれます、ここで左側の道を選ぶと鉄橋の下をくぐりすぐにOxford 運河にでます。お疲れの方はこちらにどうぞ。まだまだ歩ける人はもう少しThems 川とおつきあいしましょう。 ■道は、Botley Road でいったん遮断されますが、さらにその向こう側に続いています。 しばらくは車道に沿って歩きましょう。Osney Lock で川を行き交う船を見るのも楽しいでしょう。ここから道は川の右岸に移り、再び木陰がやさしい土道に入ります。 ■川は鉄道の下をくぐり大きく蛇行しながらオックスフォードの街を回り込んでいきます。対岸にわたる橋を見つけたらわたってみましょう。 ■すぐ先の Folly 橋からは、下流の街 Abingdon までいく船がでています。とても楽しい船旅が味わえますのでぜひ時間があれば乗ってみてください。 ■散歩道はまだまだ続くけど、今日はここらへんで街に戻ります。いつか時間があったらさらに南に下る旅をしましょう。 【野の散歩道】############################## 大学周辺の公園を散策し、最後に University 博物館に立ち寄ります。途中で船遊びを楽しむオプショナルツアーがついています。 ■バスターミナルバスの出口から George Street に出ると、すぐ左側に Bulwarks Lane につながる細い道があります。狭い壁に挟まれたこの路地は街の真ん中にありながら、中世のたたずまいを感じさせます。今日はそこから散歩を始めましょう。 ■路地をぬけたら Queen Street を東にむかいます。交差点を南に折れ、ChritCherch の前をゆっくりとSt. Aldate's 通りを下っていきます。日本人客に人気のアリスショップの向かい側に Christ Church Meadow に抜ける道があります。 ■街のすぐ近くとは思えない静かな牧草地が広がります。秋の紅葉の時期は建物の壁のツタがとても美しく色づきます。 ■New Walk を南に進んでテムズ川沿いをぐるりとまわるのもすてきです。野原には牛が休んでいます。この近くで5月末にはカレッジ対抗のレガッタ大会があります。 ■Merton College の脇を通り牧草地をぬけると、大学の植物園にでます。中はそれほど広くありませんが歴史ある植物園です。世界中の草木がぎっしり植えられたイギリスのガーデンを楽しみましょう ■ High Street をはさんで植物園の向かい側にあるのが、Magdalen College です。5月1日の早朝にはここで面白いことがあります。 このカレッジはとても広い庭を持っています。ポプラ並木の中に川が流れている散歩道です。Magdalen 橋のたもとにパント船乗り場があります。 ■Magdalen 橋をわたって、The Plain のサークルに出ます。ここでいちばん左側の道 St. Clement's Street を選びます。赤い色のロンドン行きの2階建てバスが横をすり抜けていきます。 右手に South Park が見えたら さらに一番左側の Marston Road を進みましょう。 ■道の右側に Headinton Hill Park のマロニエの木々が見えます。この公園の中も通り抜けられます。わかりにくいですが、ちょうどこの公園が切れたあたりで、右手西側の方向に塀に挟まれた King's Mill Lane の小さな道があります。 迷わないように道行く人に確認してください。 ■ここが University parks の入り口です。Chrwell 川沿いの心地よい散歩道が続きます、もともとこの道は反対側の Magdalen College に抜けられたのですが、70年ほど前に閉鎖されてしまいました。いまでも年に一度、抗議の集会があります。 ■川の中をパント船が進んでいます。カモやハクチョウが優雅に泳いでいます。川に挟まれた小道は通称 Mesopotamia Walk と呼ばれています。川沿いの小道を抜けるといよいよ University parks です。開放的な景観と緑の芝生!思い切り走り回ってください。 ■さてここで、さらにまだ元気のある人は、さらに牧場の中の道を抜けてパント船を乗りに行きましょう。University parks の北東に Chrwell 川をわたる半円状の橋があります。橋を越えたらすぐに北にのびる細い踏みあとが続いています。 ■しげみの間をぬけながら川沿いをすすみます。15分ほど歩き、対岸のパント船の乗り場を少しすぎたあたりで橋が見えてきます。この橋は、Wolfson College の庭に抜けることができます。しばし庭を観賞し、先ほど見たパント船乗り場に行きましょう。 ■Chrwell Boathouse のパント船乗り場へは Chadlington Road を行きDragon School のグランド脇の横の細い道から入ります。夏は大にぎわいです。しばらくパント船を借りて上流に船の旅に出ましょう。 ■悪戦苦闘しながら上流に1時間もこぐとMarston Ferry Road にかかる橋を越えます。すると、そこには待ってましたとばかりパブが・・・。船を止め、少しのあいだ休憩してから乗り場に戻りましょう。 ■帰りは下りですし、そろそろ船の扱いも慣れた頃なので行きよりもきっと楽でしょう。イギリスの野原の風景をお楽しみください。 ■自転車道になっている細い裏道を抜けながら住宅地を南に下ると、ふたたび University Parks にもどります。Fyfield Road のつきあたりに壁の隙間の入り口を見つけられたらそれが最短距離です。広い公園の真ん中を横切るのもいいでしょう、公園を抜け西南の端にある出口から再び街に出ましょう。 ■すこし歩くとUniversity Museum です。恐竜の骨が飾ってある自然史博物館の奥には、Pitt Rivers Museum 民族博物館が隣接しています。見るものはたくさんあるので、ゆっくり見学しましょう。 ■博物館を見終わったら、街に戻ります。Museum Road 先の小さな路地を抜けましょうか?オックスフォードの路地はどこも魅力的です。 【森の散歩道】############################## 大学の演習林がある Marley wood と wytham Great wood を歩きます。帰りは広大な Port Meadow を縦断します。 ■駅の方向にむかうHythe Bridge St. をどんどんまっすぐ進んでください、駅を越えると通りの名前は Botley Road に変わります。最初のうちは、今日の散歩にあまり似つかわしくない大きな道ぞいをいきます。しかしそれもしばらくの我慢。 ■Southern By Pass Road のインターチェンジを少しすぎてすぐのところに、北側右手にはいる細い歩道があります。これが道の向こうに抜けるルートです。車に気をつけながら Hill By Pass のサークルをわたり、そのまま歩道を進みます。 ■道路から離れると、すぐ目の前に山への入口の Botley Lodge の建物がみえます。 ■この森はオックスフォード大学の演習林です。草木をとったり火を使うことは禁止されています。入口に注意書きがあるのでよく読んでから入りましょう。 ■林の中の心地よい登り道を進みます。木立の隙間から牧場が見えます。はじめは一本道です。ちょうど一休みほしいあたりにタイミング良くベンチがあります。かつてこの地を愛したオックスフォードの研究者たちの記念のベンチです。 ■道はさらに緩やかに登っていきます。左手の畑は春には菜の花で一面黄色に変わります。オックスフォードの街からも黄色く染まったこの丘を望むことができます。 ■Thems 川がゆったりと流れる草原の向こうにオックスフォード街が一望できます。すばらしい景色です。いにしえの賢人たちに思いをはせながら、中世から変わらぬ街の姿を、しばし目に焼き付けましょう。 ■牛止めのゲートを越えて、 Wytham Great Wood に入っていきます。森の中には網の目のように小道があります。研究のための森ですから道からそれないように歩きましょう。 ■この辺で、お弁当でも食べましょうか。心地よい落ち葉の絨毯の上で、鳥の鳴き声を聞きながら。ここは日本の森のように緑濃くはありませんが、よく見るとさまざまな生き物たちがいます。運が良ければ鹿にあうこともできます。 ■帰りは反対側の Wytham のゲートから外にでましょう。そこまでは舗装された小道を通りますが、土の道が好きな人は別の道を選ぶこともできます。下り道はあっというまです。 ■ところで、そろそろのどが渇いてきませんか?おお、なんとこんなところにパブがあるではないか!Wytham のパブは、ツタのからまる古い石造りの建物がすてきな、とてもかんじの良いパブです。パブのむかい側にはかわいらしい郵便局もあります。 ■Godstow Road は一本道です。そのまままっすぐ Wolvercote まで行けば街戻るバスがたくさん出ています。でもまだまだ元気な人は、Port Meadow の草原を縦断しながら戻りましょう。 ■歩く道は3つの選択があります。Thems 川にそって下るなら手前のGodstow Lock から。古い廃墟の横の道をぬけます。草原の真ん中を行くなら Wolvercote の集落から。ただし雨天時はぬかるみます。Oxford 運河沿いをいくなら、さらに先の鉄道を越える橋のたもとから分かれ道があります。 ■今日は川沿いの道を行きましょう。今まさに先ほど山の上から見下ろした平原の中を歩いています。河辺林と野苺の藪が続く一本道に、心地よい風が吹きます。 ■こうして進むうちに Binsey のパブの横にでました。ここはすでに来たことがある道です。平原をいつの間にか背にしています。 ■駅の近くまで来たら運河ぞいの道に合流します。夏にはたくさんの散歩好きたちがこの道を歩いています。イギリスは散歩王国です。 今日は少したくさん歩いてその片鱗にふれてみましたが、イギリスの散歩道はまだまだ奥が深いのです。 【散歩の知恵】############################## ■散歩に必要な地図はこの4つがおすすめです。インフォメーションか本屋で手に入ります。このホームページのPDFの地図も便利なので忘れずに印刷してくださいね。 ・Street A to Z Plan OXFORD ・Ordnance Survey: Explorer 180 OXFORD WITNEY & WOODSTOCK ・Postermaps A Sowvenir Map of OXFORD ・OXFORD Cycling Map ■イギリスの天気は変わりやすいので、どんなに晴れていても雨具を持って出た方がよいと思います。あとは、のどが渇きやすいので水筒と、歩きやすい靴かな。この辺は基本ですね。 ■散歩道のいたるところに生えているこの草に注意してください。うっかりさわると非常に痛いです。イラクサといいます。 ■散歩道のいたるところに落ちているこの物体に注意してください。うっかりふむと非常に悲しいです。 ■イギリス人は散歩道を本当に大切にします。100年後にインターネットがどうなっているかはわかりませんが、たぶんオックスフォードの散歩道はこのままでしょうし、このコンテンツの価値は変わらないことでしょう。 ################### # at Oxford 2001 # # DaisukeTakekawa # ###################