04 Dec 1996
■どろぼうにはいられた。わたしの小倉の山の上の豪邸である。白昼堂々の犯行である。家中をあらされた。まあ、はじめからけっこうあれているのだが。
■警察がきた、どろぼうといえば警察である。ツーといえばカーである。警察には2種類いて、一組は「おまわりさん」もう一組は「デカ」であった。それぞれ二人ずつ、計四人やってきた。
■おまわりさんはわたし相手に調書をとり、デカはわたしの同居人あいてに事件の状況をききとりした。おくれてきたのに、デカの方がかっこいい役だ。
■調書は以下の調子だった「被害者、竹川大介は、11月28日午後2時頃、左記住所自宅にて窃盗(訂正)盗難にあいました。犯人は、居間(訂正)リビングの窓(訂正)引き戸より進入し、居間(訂正)リビングを物色したあと、廊下を・・・」
■わたしは、基本的におまわりさんのいわれるままに書いたのだが、その結果は、まわりくどくてめんどくさくて奇妙な「ですます調」だった。庭に面している窓は、出入り可能ということで、「窓」ではなく「引き戸」であると訂正させられたりした。
■指紋もとられた。最低である。もちろん私はたたかう学生の基本として「任意ですか、強制ですか」と聞いたが、軽く「協力です」といわれた。そして、わたしは自分の利益のために、あえなく官憲に「協力」してしまったのである。
■二時間ほどして警察は帰った。どろぼうも警察もさったあと、なんだかいやぁな気分が残った。土足で部屋に踏み込まれたあげく、けっきょく、総被害額は、玄関の財布に入っていた4000円であった。泰山鳴動してネズミ一匹である。
■教訓:ない袖はふれぬ。
New▲ ▼Old |