文庫やさんと瓢鰻亭

[KOK 0082]

03 Apr 1998


小倉というのは知れば知るほどおもしろい街である。雑多の人々が住み、雑多な文化が生み出されている。いろいろあってちょっとレポートが遅れてしまったが、今回はその中から最近知ったおもしろい人々をふたくみ紹介する。

ひとつめは、「文庫やさん」小倉南区北九州市小倉南区葛原本町にある。在庫40万冊の日本最大の文庫専門の古本屋である。スーパーの跡地をそのまま古本屋にした活字中毒者垂涎の本屋である。なぜ、そんな店が北九州にあるのか、 それは最近でた「ニッポン文庫大全」(ダイヤモンド社)のp330-351を読んでほしい。 店長の谷口雅男氏の波乱に富んだ人生とたぐいまれな商才にだれしも圧倒されるであろう。

なお「文庫やさん」は世界に向けて通販を展開している。ホームページから在庫の本を検索し、電子メイル注文することも可能である。くわしくは、以下のURLへ。


http://kbic.ardour.co.jp/~newgenji/bun/

もうひとつは「瓢鰻亭」。ここは小倉ではないが、車で三〇分の福岡県京都郡豊津町にある。子どもの本専門店や自然食のお店のステキなスペースだ。これだけなら、近ごろどこにでもありそうものである。しかし実はここ、知る人ぞ知るどぶろく裁判を闘った故前田俊彦氏のお宅なのである。

農文協からでている彼の本「ドブロクをつくろう、啓蒙・理論・実際」は、80年代の密造酒醸造者(私家杜氏)にとってまさにバイブル的存在であった。そして今も「酒造りは人間の権利である」というきわめて明快で正当な前衛的主張の思想価値はいささかのかげりもない。

そして、きたる4月11日は、前田氏を悼む五回目の瓢鰻亭忌にあたり、例年どおり今年もまたこの瓢鰻亭にてドブロク祭りがおこなわれる。すべての酒好きと酒造りの革命的同志諸君。集結せよ。決起せよ。人民の圧倒的支持によって断固として徹底的にドブロクを飲み干すぞ。

日時:1998年4月11日(土) 午後12:30〜
場所;福岡県京都郡豊津町 瓢鰻亭ひまわりこども
参加費:500円(小学生以上)

この「瓢鰻亭」にも超Coolなウェッブページがあるぞ。ドブロク祭りの詳しい案内もそこでGETだ!


http://www.hyomantei.com/

万難を排して参加せよ。

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Takekawa Daisuke