【狂148】
96/03/31
■みなさん、本当にありがとうございました。このごろは、盆と正月が10年分くらい一度にきたような、毎日でした。最後のほうは、なにをしていたのかよく覚えていないのですが、わたしはとてもしあわせでした。
■いま、小倉に着きました。とりあえず、寝袋と着替とコンピュータだけをもって、新幹線でやってきました。
■新居はがらーんとしてなにもありません。荷物がとどく11日まで、もう、なんにもしないぞーと決心しております。
■思えば北九州いきが決まったことしの一月から、息つく暇もなく、動きまわっておりました。どさくさにまぎれて、大事なことを、いくつかしわすれてきたような気もしますが、もう、しらんもんね、わし。小倉の人間やきに。
■電話も当分つかないし、台所用品もないから飯をつくる気にもなれないし、まわりは住宅地で遊ぶところもなさそうだし。このさい徹底的に暇になろうとおもいます。わははは。咳をしてもひとり。
■暇ってイイなー。どこかで犬が鳴いています。犬が一分間に12回鳴きました。
■天井の木目の模様が魚みたいです。
■新しい畳の上をごろごろ転がってみました。とりあえず。
■さっきから、37分たちました。さっきというのは犬の話を書いたときです。
■さらに10分経過。なにもおこりません。犬がうるさい。
■関西古紙もさすがにここまではこないぞ。「たーら らーら ららー、たーら らーら ららー。こんにちは、古紙が大好物の子山羊のピットくんでおなじみの関西古紙回収協同組合です。古紙回収にやってまいりました、合図してください、すぐにまいります。セーブグリーン、セーブマネー、関西古紙っ!」なつか しいなぁ。どうしてるかなぁ。
■暇だ。暇だ。あしたも暇だ。あさっても暇だ。
■哲学的なことかんがえよーっと。自己と存在。とりあえず、あたらしい言葉をつくろう。小倉弁だ。「こんにちは」は「こんにちわきに」ということにしよう。「魚」は「おっとっと」だ。もうすこし語彙を増やしてから、街にでてみよう。
■あれれ、暗くなってきたよう。さみしいよう。どうしようか。急にさみしくなるんだもん。夜だもん。小倉弁で「夜」は「よーるー」とよぶことにしよう。
■なんだかむなしいぞ。墓のない人生ははかない。昨日まで遊びたい人とも遊べないほど忙しかったのに、今日から急にかわったぞ。どういうことだ。フィールドでもこんなに暇になったことはないぞー。だれかでてこーい。
■でも、暇はいいなあ。忙しいなんてまちがってるー。よーし、今日から人間性とりもどすぞー。それと減量だ。この半年でなんと体重が7キロもふえた。去年からみたら9キロだ。ショックだ。「ドラえもん」なんて言われたぞ。そんなこというか普通?せめて「しずかちゃん」といってくれ。10日で10キロおとすぞ。
■徹底的に減量するぞ。わわわ、この状態って、なんか軟禁状態だな。
■はて、わたしは、いま誰にむかってはなしをしているのだろう。コンピュータの「トンちゃん」?言葉が埋没していくぅ。
■よーし、灰色の公衆電話を探しに行くぞ。なんと、モデムはあるのだぁ。やっと目的がみつかった。目的ってイイ言葉だなぁ。コミュニケーションってうれしいなぁ。しみじみ。灰色の公衆電話がみつからなかったら、酒飲んで寝よっと。 あしびきの彗星の尾のしだりをの、ながながし夜をひとりかもねむ
■みなさんのお手紙まってます。お返事確実よ。