■【狂電】が始まってしばらくたつが、まだ一度も読んだ形跡がない人がいる。始めに送ったものは、どんどん消えていると思う。読まれずに朽ちていく電子の手紙ははかない。
■しかし、そういう人がひさしぶりにネットにはいり、メールがたくさんきていることを知って、驚きながらも喜びつつ、メールボックスを開いて読んでみると、みんな【狂】のマークが付いている、その落胆と怒りに似た悲しみもまた、しみじみとして趣深い。