陸の孤島

【狂149】

96/03/31


と勇み立って家を出たのであるが、灰色の公衆電話はみつからない。しかも、さらにまぬけなことに、わたしのモデムはAC電源がないと動かないのであった・・・。だめだ、陸の孤島だ。こうなったら見ず知らずの人の家に上がり込んで、「すみませんちょっとだけ電話つながせてください」ってお願いするか・・・。なんか、こわいな。

ひとりで酒をのんだ。飲みながら気づいた。わたしは今までひとりで酒を飲んだことがほとんどない。例外は飛行機の中と京都の「まほろば」というお店だけだ。でも飛行機では寝るために飲んでいただけだし、「まほろば」ではカウンターの中のお兄ちゃんと話していた。

率直にいって、わたしはお酒が好きではないとおもう。自分から進んで飲みたいと思ったことは、生まれてからいままで一度もない。断言する。「うそだー」という人、うそじゃありません。ほんとです。酒がおいしいと思えるのはせいぜい最初の一杯だけで、あとは、なんだか脳が麻痺したまま惰性で口に運んでいる。ウーロン茶のほうがずっとすきです。だれかと話がしたいために、いつも仕方なくお酒を飲むのです。

今日はコップ一杯の「出羽桜」でめろめろに酔ってしまった。ふだんでは考えられないことだ。「出羽桜」はいいお酒だが、つまらなくなってすぐに帰ってきた。さむいよるだ。がはははは。


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